ゆーへーです。(@u_hey3185)
日本の国鳥であり、狩猟鳥でもあるキジ。
今回はマタギの師匠からいただいたキジを解体して食べました。
本記事では、動物の解体シーンが含まれますのでご注意ください。
キジを譲り受ける
キジは目をつぶっていて足にロープがくくりつけられ、逆さまの状態。
はじめて間近で見るキジはけっこう大きく、ずっしりと重い。
うちのカミさんは『イヤ〜、ちょっとやめてよ〜』と苦手らしい。
その反面、子どもたちは『これなに〜?とり〜?』と言いながら、
足を縛られて宙ぶらりんのキジを触れるぐらい平気みたい。
こうしてマタギの師匠から昨日まで生きていたキジを譲り受けた。
はじめての解体【準備編】
さて、はじめての解体だし師匠からたっぷり教わるぞー。っと思っていたら師匠から衝撃の一言。
👴🏼『ちょっとオレ調子悪いから、ひとりで解体してみてけろ』
👨🦱『えっ…。』
👴🏼『鳥なんて羽をもいじゃえば、終わったようなもんだぁって〜、そいじゃな。』
師匠は早期ガンの手術をしたばかり。
まだカラダが本調子ではなかった為、今回はひとりでやってみぃ とのことだった。
YouTubeやネット検索した結果、キジ肉は熟成させると美味しくなると書かれていた。
そして、熟成させるためには腸を抜く必要があるとのこと。(諸説あり)
というわけで、今回はキジ肉を熟成させたのちに解体することに。
手順としては、
①腸を抜く
②気温の低い場所で2〜3日吊るす
③羽根をむしる
④部位ごとに解体
といった感じ。
まずは、腸抜き。
「腸抜きフック」という鳥類の腸抜きに特化した工具?のようなものがあるらしい。
針金を変形させて自作する人もいれば、バードナイフという鳥類を解体するのに特化したナイフに付属されているものもある。
オホーツク暮らし さんより引用
たとえばこんなやつ。
こちらは【オホーツク暮らし】さんの自作腸抜きフック。
このフックを鳥の肛門から入れて、腸を絡め取る。
詳しい使い方はオホーツク暮らし さんのブログで確認してほしい。
さて、肝心のボク自身はどうしたかというと、
腸抜きフックをつくる材料も道具も持っていなかったので手でやることに。
(はじめてのことなので、感覚を養うためにも手でやりたかったという理由もある。)
まず、肛門まわりの毛をむしる。
肛門が見えたら、ナイフですこし切り込みを入れて、手で穴を広げる。
指一本を突っ込んだ後、フック状に曲げて腸を指に引っかける。
腸なんてそんなすぐにわかるもんなの?と思うかもしれませんが、これが意外とカンタン。
ボク自身はじめてやりましたが、指を入れると最初に当たるのが腸なので、これしかないなといった感じ。なんとなくの感覚でできると思います。
腸に指を引っかけて、スルスル〜と引っ張っていたらあるところで止まった。
ここで事件勃発。
そろそろ抜けるのかなと、さらに引っ張ったら、ブチっ。
黄土色の液体がドロっと流れてきた。
(やっちまった…)
腸が切れて、内容物が漏れでしまったので熟成はあえなく断念。
そのまま解体することに。
はじめての解体【実践編】
まずは羽むしり。
キジの足に付けられたロープを適当な場所にくくりつけ宙ぶらりんの状態に。
あとはひたすらむしるだけ。
お湯に浸けたら羽がむしりやすくなるというのを聞いたことがある。
でも、今回やってみた感じではお湯に浸けてなくてもむしりやすかった。
もしかしたら、キジは羽がむしりやすいという個体差が多少なりともあるのかもしれない。
ほぼ終了。
さて、解体。
まずは、足・尾っぽ・翼・首を切り離す。
足・尾っぽはすぐ切り離せた。が、翼と首はなかなか切り離せない。
どちらも関節から切り離すとラクにできるらしいのだが、それがどこかイマイチわからない。
今回はチカラ技で切り離すことに。
足・尾っぽ・翼・首を切り離すとよく見る丸鶏の状態に。
ここからは各部位ごとにバラしていく。
左側が【もも肉2枚・むね肉2枚】
右側が【ガラ・砂肝・レバー(見えてない)】
見ての通り、ガラにはお肉が付きまくりでめちゃくちゃ下手くそ。
でも、【動物】から【食肉】にできたことはものすごくいい経験になったし、すごく自信になった。
食べてみた。
今回のメニューはこちら。
- キジの塩焼き
- キジ鍋
キジの塩焼き
★材料
・もも肉1枚
・むね肉1枚
・砂肝
・レバー
下処理や臭み取りなども特にせず、
ただ焼くだけ!
ほんの一部の砂肝が若干クサイかな?と感じることはあった。
が、全体的にうまい。味が濃い。
キジ鍋
★材料
・もも肉1枚
・むね肉1枚
・ガラ(スープ用)
まずは、ガラに残りまくったお肉を削ぎ落とす。
削ぎ落とした肉は肉だんごに、ガラはお鍋へ。
酒と水を入れて、途中アク取りをしながら2時間じっくり煮込む。
初心者ゆえにか、黄金色にはならなかった…。
でもうまい。濃厚。
味付けは塩のみで。
適当な野菜を入れて完成。
濃いんだけど、くどさはなくさっぱりしてる。
これは無限にイケるw
〆はおじやにして、スープまで余すことなくいただきました。
キジをくれたお師匠さん、ありがとう。
山の恵みよ、ありがとう。
おまけ:鶏肉と味くらべ。
キジ鍋に鶏もも肉も入れて、味くらべをすることに。
食感はさほど変わらない。
ただ、味はちがう。
キジ肉のほうが味が濃くて、独特の旨み?みたいなものがあった。
『誰かがしてくれている』解体作業。
お肉を食べるうえで欠かせない作業である解体。
欠かせない作業なんだけど、『誰かがしてくれている』ため、普段やる機会は滅多にない。
今回はその解体作業ができた。
あらためて、動物を食肉にできたことはものすごく自信になったし、今後もやっていきたいことだなぁと再確認するいい機会になった。
次はもうちょい細かく解体してみたい。
ハツ(心臓)を取ったり、
せせり(首まわり)を取ったり。
あとは、今回失敗した熟成にもリトライしたい。
まだまだやりたいことが山積み。
めちゃくちゃ楽しい。
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